10月27日に四日市霞ヶ浦球場で行われた第2試合、中京学院大中京−東邦の観戦記です。
1位校同士の対戦。終盤に東邦がドラマを起こしました。

中京学院大中京
0204000021|9 H13 E0
0210000052|10 H15 E0
東邦
(延長10回)
中京学院大中京
不後、元−藤田
東邦
植田、奥田、石川−成沢

投手成績
中京院中京
不後(1) 9回0/3 181球 被安打13 四死球10 三振9 失点9
元(18) 1/3 9球 被安打2 四球0 三振0 失点1
東邦
植田(11) 3回1/3 53球 被安打3 四球2 三振2 失点3
奥田(10) 2回2/3 50球 被安打3 四球4 三振1 失点3
石川(1) 4回 78球 被安打7 四死球2 三振5 失点3

不後投手は左のオーバーハンド。まっすぐはMAX133km。最初はボールの走りが今一つと感じましたが徐々に良くなった印象。投球術が高く、狙ってファールを打たせてるように感じる技術を持っていますね。
元投手は右のオーバーハンド。まっすぐはなかなか。1年生。
植田投手は左のオーバーハンド。MAX137km。夏のいい時に比べるとボールの走りは今一つに感じましたが、そんなに悪くないとも思いました。
奥田投手は右のスリークォーター。MAX139km。ストライクボールがはっきりしていて、コントロールに苦しみました。ボールに怖さを感じなかった。
石川投手は右のスリークォーター。MAX139km。ややこわごわ投げているようにも最初感じましたが、徐々に腕が振れるように。

中京学院大中京
6井上 4申原 9増田 2藤田 1不後→7 8高畠 7元(18)→1 3瀧野(19)→3楠橋(16) 5二村→R一色(14)→5
東邦
7松井 8河合(14) 5石川(1)→1 6熊田 2成沢 9坂上 3長屋 4杉浦 1植田(11)→1奥田(10)→H水鳥(19)→5仲間

(試合経過)
2回表、1死2塁から7番元が左中間に場外2ランアーチ。中京院中京が2点先制。
2回裏、1死2塁から8番杉浦が2ランホームラン。2−2
3回裏、2死から7番長屋がライトへソロホームラン。東邦が勝ち越し。3−2
4回表、1死2塁でピッチャー交替、奥田。1死満塁から9番二村が犠牲フライ。2死2、3塁から1番井上が2点タイムリー2ベース。2番申原がタイムリー2ベース。中京院中京が逆転。6−3
9回表、2死満塁から7番元が2点タイムリー2ベース。8−3
9回裏、1死満塁から6番坂上が2点タイムリー。7番長屋が3ラン!同点!延長戦突入。
10回表、1死3塁から2番申原の1ゴロの間に1点。9−8
10回裏、先頭の河合が四球。石川が打席。ここでピッチャー交替、元。1死1、3塁から5番成沢がレフト線に落ちる2点タイムリー2ベースで逆転サヨナラ!
東邦が勝ちました。
中京学院大中京でインパクトがあったのは、何と言っても元選手。2回の2ランホームランはまっすぐをものの見事に左中間の場外へ運びました。2−2と追い込まれていたのですが、まっすぐしか待っていなかったようなスイング。9回の駄目押しもまっすぐにちょっと遅れながらもライトへ運んだ打球がライト線へ抜けていくタイムリー2ベース。チームで唯一の1年生ですが、選ばれている理由が分かるすごい選手でした。来年まで覚えておきたい選手ですね。

不後投手はものすごい球威があるわけではないのですが、上手さがあるピッチャー。9回に捕まったのは球数の多さもあったと思いますが、その前の回に腰に投球を受けて臨時代走が出たくらいの死球。その影響があったように思います。
10回まで引っ張ったし、頼れるピッチャーがもう一人いたら・・・。勝ち切れたと思いますね。惜しい試合でした。
キャッチャーの藤田選手は2塁塁間の送球が1.72秒でインパクトがありました。打てる捕手として注目されそうな選手ですね。

東邦は完全に負けゲーム。これをひっくり返したのはもちろん選手の頑張りですけど、これまでの先輩たちがやってきた逆転劇が伝統として息づいてきた、それが大きかった気がしますね。
ホームランを打った長屋選手は県大会では5番、杉浦選手は1番を打っていて、この日は7番8番でしたが、上位を打つ力があるバッターなんですよね。打順が固まっていないのもあるでしょうけど、誰がどの打順を打っても遜色ない選手が揃っているということなんでしょうね。最終的には、先発野手は全員安打でしたし、この日ブレーキをしていた4番の熊田選手も9回につないで結果が出たことは大きいですよね。
石川選手はマークされますが、それをどう活かすか。神宮大会でどこまで戦えるかも楽しみです。

投手陣はエースナンバーの石川投手を終盤まで投げさせなかったのは不安がどこかにあったからだと思います。本来なら植田投手がエースでしょうし、この日は引っ張りませんでしたが、神宮で勝ち上がるには植田投手の力が必要だと思いますので、なんとか調子を上げてほしいですね。
成沢捕手も1.89秒の塁間送球の記録を出しました。強肩は魅力ですね。