9月22日に刈谷球場で行われた享栄−西尾東の観戦記です。
享栄は初戦の明和戦に苦戦。大藤監督の初年度で結果を出したいところですが、西尾東相手にどういう試合をするか、注目して観戦しました。

享栄
100000000|1 H5 E0
01010000X|2 H5 E3
西尾東

享栄
上田、三島安−籾山
西尾東
山田−加藤

投手成績
享栄
上田(10) 4回 70球 被安打4 四死球4 三振2 失点2
三島安(1) 4回 47球 被安打1 四球1 三振2 失点0
西尾東
山田(1) 9回 139球 被安打5 四死球4 三振4 失点1

上田投手は左のオーバーハンド。1年生。上背があって将来性の高いサウスポー。まっすぐはそこそこ速い。
三島安投手は右のオーバーハンド。小柄ですが安定感があってさすがエースナンバーと思わせる投手。まっすぐはまぁまぁ速い。コントロール良く、テンポもいい。
山田投手は右のオーバーハンド。MAX140kmを記録。初回はコントロールがバラバラでしたが、3回くらいから落ちる球が有効になり、立て直したのは見事。

享栄
6河田 7大木 4佐久間 2籾山 3三島有 9佐藤(20) 8田中永 5小林 1上田(10)
西尾東
6小柴 4宮瀬 3神谷 2加藤 8大谷 7水谷 5伊吹 9内藤(18) 1山田

(試合経過)
1回表、3つの四死球で2死満塁からパスボールで1点。享栄がノーヒットで先制。
2回裏、1死2、3塁から7番伊吹のスクイズ成功。1−1
4回裏、2死1、3塁から9番山田のタイムリー内野安打で西尾東が勝ち越し。2−1
6回以降、享栄は毎回得点圏にランナーを送りましたが、あと1本が出ず。
西尾東が勝ちました。
享栄は大藤監督になって初めての秋。どんな試合を見せるか注目しました。
やはり中京大中京時代と変わらず、奇をてらった采配はせずに得点圏に走者を進めて、一本を期待する、そういう野球でした。
ただ、9回表に関しては・・・。先頭が出たところで、送りではなく一気に逆転を狙う野球を目指してほしいですね。まぁ追いつけさえすれば地力はうちが上、という思いもあったかも知れませんが・・・。
9回表は送りバントがフライになってピッチャーが飛びこむも取れず前に弾いたボールをキャッチャーが取りセカンドへ送球アウトに。ラッキーなんですが、そういう采配が享栄からしたらアンラッキーを呼び込んだ気がしてしまいます。
享栄は守備は堅かったですし、投手も力があるので、一冬を越しての春にまた期待したいです。

西尾東は山田投手が初回の乱調を思えば良く立ち直りました。結局タイムリーは許していませんし、ピンチでの落ち着きは素晴らしいです。
チームで取れるアウトを確実に取るというのを約束事にしている感じで、それがバタバタしないプレーに結びついているように感じました。1回表に1死1,2塁から三遊間よりのショートゴロで、無理すればゲッツーを狙えた感じでしたが、3塁に投げてアウトを一つ取る。意外と出来そうで出来ないプレーなんですけど、そこにチームの約束事を感じました。

打つ方は本来5番を打てる山田投手を9番に置いたのが、上手く勝ち越し点のところで回ってきました。そういう運も西尾東にはありましたが、それをものにするのも強さです。

享栄も他の3校よりも実績で劣るとはいえ、私学4強の一角。それを破ったのは西尾東にとっても大きいですね。自信に結び付いていると思います。