7月27日に小牧球場で行われた準々決勝第1試合、享栄−東邦の観戦記です。
当然藤嶋投手が先発かと思いきや、松山投手が先発の上にスタメンにも名前がなし。意外な状況からの試合開始となりました。

享栄
020000000|2 H4 E0
001000002|3 H11 E1
東邦

享栄
二宮、成田−横山
東邦
松山、藤嶋−高木

投手成績
享栄
二宮(11) 3回0/3 55球 被安打6 四球0 三振1 失点1
成田(1) 5回2/3 89球 被安打5 四球1 三振3 失点2
東邦
松山(9) 6回0/3 91球 被安打4 死球1 三振9 失点2
藤嶋(1) 3回 28球 被安打0 死球1 三振4 失点0

二宮投手は右のオーバーハンド。長身の投げおろし。まっすぐはそこそこ速い。身体があるのでもう少し球威は上がりそうですが、現時点ではちょっと物足りない。低めに集めてゴロを打たせていました。
成田投手は右のサイドハンド。以前に比べると肘がアンダーに近くなっていました。まっすぐはそこそこ速い。サイドで切れのいい球がくるので打ちにくいピッチャーですね。サイドが板についたなと感じるピッチングでした。
松山投手は左のスリークォーター。まっすぐはまぁまぁ速い。スライダーの切れが抜群で、三振を多くとれるピッチング。
藤嶋投手は右のオーバーハンド。気迫満点のピッチングで、決めに行くときのまっすぐはさすがの一言。

(スタメン)
享栄
9松波 8早川 7中山 3中川涼 4村西 5普天間 2横山 6飯田(17) 1二宮(11)
東邦
6濱嶋 7鈴木光 1松山(9) 5小西 9大月(10) 3松本 2高木 4鈴木理 8石橋

(試合経過)
2回表、2死1塁から7番横山のライト右の当たりを飛びついて逸らして3ベースに。ホームはアウトのタイミングでしたが、空タッチの判定でホームイン。続く8番横山もタイムリー3ベース。享栄が2点先制。
3回裏、先頭の9番石橋がソロホームラン。2−1。尚も2本のヒットで1死1,3塁のチャンスで4番小西はサードゴロ。1塁ランナーはエンドランでスタートを切っていて、その間に3塁ランナーがホームを狙うも、3塁手がホームに投げてタッチアウト。5番も倒れ1点どまり。
4回裏、無死1塁でピッチャー交替、成田。
7回表、先頭のショートゴロを送球エラーで無死2塁に。ここでピッチャー交替、藤嶋。送って1死3塁からいい当たりもピッチャーゴロ。死球で2死1,3塁から9番を気迫で三振に。藤嶋が気合で抑えます。
8回裏、先頭の松山のレフトへの大きな当たり。あと一伸びがなくレフとフライに。
9回裏、先頭の藤嶋がライトフライに倒れ1アウト。ここから、7番高木、8番鈴木理、9番石橋の3連打で1死満塁から1番濱嶋がセンター前に落ちるタイムリー。2番鈴木光が犠牲フライで逆転サヨナラ。
東邦が苦しい試合をものにしました。
東邦が藤嶋選手をスタメンから外す戦い。大事を取って、ということでしたが、それがやや平常心をなくさせる状況を作っていたかも、と感じました。
2回表の2死1塁からの7番横山の当たりはライト右への打球。ライト大月が飛び込んで長打にして、ホームへやってしまいました。試合の序盤で2ベースでは止められるプレー。ホームが空タッチでセーフと判定されましたが、尚更やらずもがなの失点になってしまいました。
次の打席の飯田の3ベースも2死3塁なのに外野がえらくまえに来ていて、そこを越されるという、もったいないプレー。チーム全体が浮足立っていたかな、と感じるイニングでした。

松山投手の投球は素晴らしかったですし、享栄の2投手とも持ち味を発揮しました。享栄はほぼプラン通りの試合だったと思いますし、成田投手のピッチングは素晴らしかった。
唯一7回表で1死3塁のところで仕掛けたかった気もしますが・・・。

享栄は横山捕手のリードがよかった。9回は藤嶋選手を打ち取ってホッとしたのがあったように思います。高校生の平常心というのは難しいですよね。

9回同点タイムリーの浜嶋選手のセンター前の当たりは取りに行ってほしかったなぁ。思ったより詰まったのもあったけど、最初から捕る気だったらいけた気がする。一か八かにはなったけど。

地力は東邦が上。そんな中享栄は出せる力は出した印象。それだけにつかみに行ってほしかった。

東邦は9回1死からの粘りが素晴らしかった。藤嶋選手抜きでサヨナラにしたというのが大きいですね。結果論とはいえ、自信にはなった気がする。
石橋選手の活躍がすごかっただけに、試合後に骨折で次の試合から欠場だったのは残念。