9月22日に小牧球場で行われた準決勝第2試合、享栄−中京大中京の観戦記です。
ここまで、豊川、愛工大名電を倒し強さを見せる中京大中京。享栄もいい点差で勝ち上がり、久々に4強らしさを見せているだけに、好ゲームを期待しながらも、どこまで中京に食い下がれるか、と思っていたのが本音でしたが、思わぬ試合になりました。

享栄
001240001|8 H12 E2
100000001|2 H6 E1
中京大中京

享栄
成田−前田
中京大中京
磯村、初祖、野瀧、長谷部−家田

投手成績
享栄
成田(1) 9回 125球 被安打6 四球4 三振7 失点2
中京大中京
磯村(11) 4回 56球 被安打4 四死球4 三振1 失点3
初祖(10) 0/3 7球 被安打3 四球0 三振0 失点3
野瀧(13) 4回0/3 59球 被安打4 死球1 三振0 失点2
長谷部(1) 1回 15球 被安打1 四球2 三振0 失点0

成田投手は右のサイドハンド。序盤は強い打球を打たれていましたが、徐々に自分の球威を信じれるようになったのか、球威で押し、コントロールも良くなりました。
磯村投手は左のオーバーハンド。まっすぐはまぁまぁ。球持ちがいいタイプ。元々のコントロールが駄目なタイプではないと思うが、ストライクを取ろうとすると腕が振れ無くなって余計におかしくなる。
初祖投手は右のオーバーハンド。まっすぐはなかなか。これで「ういそ」と読みます。
野瀧投手は左のオーバーハンド。まっすぐはそこそこ。コントロールが安定し、打たせて取る。
長谷部投手は左のオーバーハンド。コントロールがバラバラ。

スタメン
享栄
9松波 8早川 4村西 3中川涼 5普天間 7中山 6飯田 2前田 1成田
中京大中京
9河田 4杉井 5杉本 7矢田 6佐藤 8内藤 3伊藤 2家田 1磯村(11)

(試合経過)
1回裏、1死2、3塁から4番矢田が犠牲フライ。中京大中京が先制。
3回表、1死2、3塁から3番村西が犠牲フライ。1−1
3回裏、1死3塁のチャンスで2番、3番を連続三振。成田が踏ん張ります。
4回表、1死2、3塁から8番前田のショートゴロの間に1点。更に2死1,3塁から1番松波がタイムリー。3−1
5回表、無死2塁から4番中川涼がタイムリー3ベース。5番普天間もタイムリー。ここでピッチャー交替、野瀧。1死1、3塁から8番前田の2点タイムリー3ベース。7−1
9回表、無死1、2塁でピッチャー交替、長谷部。無死満塁から押し出し四球。8−1
9回裏、無死1、3塁から5番佐藤がタイムリー2ベース。8−2
享栄が逃げ切り。東海大会進出。
中京大中京が初回にあっさりと先制した時は、こういう試合展開になるとは予想できませんでした。
1回裏に無死1,2塁から3番杉本の大きなセンターフライで1塁ランナーもタッチアップを決めた場面は鮮やかだったし、4番矢田のレフトフライもいい当たりで、どこまで成田投手が持つかな、と思う内容でした。

それが一気に変わったのは享栄が同点に追いついた後の3回裏、1死3塁で2番杉井選手、3番杉本選手を空振り三振に仕留めたところから。ここから成田投手の投球が化けました。そこまではこわごわ投げているような感じだったのが、自信をもって腕を振れるようになって、中京打線を翻弄。まだサイドハンドにしてから日が浅いので、立ち上がりは不安定なだけかもしれませんが、この日の中盤以降の投球なら強豪チームも抑えられると思います。

中京大中京はバント失敗が目立ちました。野手は夏の経験者が多く、そのあたりは問題ないかと思っていたのですが、ここは中京らしくない部分ですね。どこまで修正できるか。
投手陣はここまでの勝ちあがりの立役者、磯村投手がどこまで抑えられるかが鍵でしたが、享栄打線は逃がしてはくれませんでした。やっぱり長谷部投手の調子が戻らないと・・・。ただ、一度崩すとなかなか戻らないことも多いので、監督としては起用が難しいですね。

打線がどこまで助けられるかが鍵になります。先手を取って投手を楽にしたいですね。

享栄は打線が良く振れています。これだけ振れれば東海大会でも十分勝負出来ると思います。久々の選抜目指して、しっかりと調整してほしいですね。