8月9日に甲子園で行われた第1試合、津商−智弁和歌山の観戦記です。
三重大会で2度試合を見て、いいチームとは分かっていますが、それでも津商は普通の公立校。そういうチームが全国制覇を2度もしたことがある智弁和歌山相手にどういう試合をするか、どこまで食らいつけるかに注目して観戦しました。

津商
000111312|9 H14 E3
200000020|4 H7 E7
智弁和歌山

津商
坂倉、石川−増岡
智弁和歌山
斎藤、金岡、加藤、中野−西山

投手成績
津商
坂倉(1) 6回2/3 82球 被安打5 死球1 三振5 失点2
石川(10) 2回1/3 32球 被安打2 四球0 三振2 失点2
智弁和歌山
斎藤(1) 6回2/3 106球 被安打9 死球1 三振6 失点6
金岡(11) 0/3 5球 被安打0 四球1 三振0 失点0
加藤(13) 1回1/3 被安打2 四球1 三振1 失点1
中野(10) 1回 被安打3 四球0 三振1 失点2

坂倉投手は立ち上がりこそボールが高く捉えられましたが、次第にコントロールが良くなり、智弁和歌山打線を手玉に取って行きました。熱中症での交替ですので、次の試合が心配ですが・・・。
石川投手は思わぬ形での登板になりましたが、MAX140kを記録。元々ボールのスピードは坂倉投手を上回るものを持っており、甲子園の経験が出来たことがこの後にも繋がりますね。

斎藤投手は左のスリークォーター。スライダーの切れが良く、MAX137k。捉えるのに時間がかかるかな、と思いましたが、意外と速く津商は捉えました。
加藤投手は1年生のスリークォーター。MAX138kと楽しみなピッチャー。まだまだ投げるだけ、という感じですが、どこまで成長出来るか。

津商
5小河内 8前田 3松葉 7辻 6江川 4高橋 9栗谷 1坂倉 2増岡
智弁和歌山
8野口 4滝本 9山本 2西山 3春野 6高垣 7中尾 5大石 1斎藤

(試合経過)
1回裏、先頭の野口が3ベース。続く2番滝本がタイムリー。さらに無死3塁から3番山本がタイムリー2ベース。いきなり智弁和歌山が2点先制。ただ、尚も無死1,2塁のところでゲッツーとセンターフライで2点でおさめたことが最初のポイントとなりました。
4回表、1死1、2塁から5番江川がタイムリー。2−1
5回表、2死1、3塁から2番前田がタイムリー内野安打。同点。
6回表、2死2塁から7番栗谷がタイムリー。津商逆転。3−2
7回表、無死1塁から1番小河内がタイムリー3ベース。2死3塁から4番辻がタイムリー3ベース。ここでピッチャー交替、金岡。更にタイムリーエラー。2死1、3塁でピッチャー交替、加藤。6−2
7回裏、2死無走者で坂倉が故障を訴えピッチャー交替、石川。
8回表、1死満塁からエンドランを仕掛け内野野選。7−2
8回裏、2死1塁から3番山本が右中間へ2ラン。7−4
9回表、無死2、3塁からスクイズ成功。無死1、3塁からスクイズ成功。9−4
津商が勝ちました。
津商はまず3塁コーチャーが素晴らしかった。止めるべきところ、回すべきところ、判断も良かったし、本塁憤死もありましたが、その場面は活かせるべきところで、相手が良かった、というところだったので、素晴らしい仕事をしたと思います。こういう全国で強い相手と戦う上で状況判断はすごく大事ですから。

津商もエラーは3つありましたが、大きなほころびはなし。自分で難しくしたプレーもありましたが、普通に守備をこなすことがいかに大事か。奇しくも相手の智弁和歌山が証明してしまいました。
智弁和歌山は温情でヒットになったのを含めると10個はエラーが出ていた。これでは勝てません。セカンドの選手は完全に守備イップスみたいになっていてかわいそうでした。替えてあげればいいのに、と思いましたけどね。

強打のチームといっても、ストライクゾーンを広く勝負されるとなかなか打てない。こういうピッチングを次も出来るか。津商はこの経験を活かしてほしいですね。

それにしても、津商の頑張りには感動しました。高校野球っていいな、と思いましたね。