7月28日、岡崎球場で行われた準々決勝第2試合、享栄−中部大第一の観戦記です。
優勝候補の筆頭と言われた東邦をコールドで下した享栄。柴垣さんに替わって、チームがどこまで変わったかが見たくて観戦しました。

享栄
000001400|5 H10 E0 
00010080X|9 H10 E1
中部大第一

享栄
恒川、島中、中山、江崎−後藤滉、川津
中部大第一
久保田、福島−光部
投手成績
享栄
恒川(3) 6回1/3 105球 被安打6 四球2 三振2 失点5
島中(1) 1/3 27球 被安打3 四死球2 三振1 失点4
中山(11) 1/3 6球 被安打1 四球0 三振1 失点0
江崎(10) 1回 14球 被安打0 四球0 三振1 失点0
中部大第一
久保田(1) 7回 116球 被安打9 四球2 三振3 失点5
福島(11) 2回 31球 被安打1 四球1 三振1 失点0

恒川投手は左のオーバーハンド。まっすぐはなかなか。力投型のピッチャー。ゴロを打たせて取るピッチャー。
島中投手は右のオーバーハンド。フォロースルーが極端にでかいピッチャー。まっすぐはまぁまぁ速い。コントロールがいま一つ。去年の秋の三好戦で見ています
中山投手は右のオーバーハンド。2年生
江崎投手は右のアンダーハンド。江崎投手と恒川投手は去年の秋の松蔭戦で見ています
久保田投手は左のオーバーハンド。トルネード左腕。まっすぐはそこそこ速い。インコースをどんどん突く投球。
福島投手は右のオーバーハンド。こちらも少し背中を見せる。まっすぐはまぁまぁ速い。どちらも春に見ています

スタメン
享栄
7村上 9後藤宏 6木村 1恒川(3) 8坂野 3川津(13) 5川嶋 2後藤滉 4寺西
中部大第一
9加藤(10) 4富永 8野田 7藤本一 1久保田 3杉本 5水野 2光部 6片岡

(試合経過)
1回表、先頭の村上がヒットで出塁も2番後藤の所で盗塁死。以降どちらもなかなかチャンスを作れず。
4回裏、先頭の2番富永が四球で出塁。その後2死2塁から5番久保田がタイムリー。中部大第一が先制。
6回表、2死2塁から4番恒川が右中間へタイムリー2ベース。1−1
7回表、1死1、2塁から9番寺西がヒット。中継乱れてランナーホームイン。享栄が勝ち越し。さらに2死1、3塁から2番後藤宏がタイムリー。3番木村が2点タイムリー2ベース。5−1
7回裏、1死2塁から7番水野がタイムリー。さらにヒットと四球で1死満塁となったところでピッチャー交替、島中。1番加藤が2点タイムリー。2死満塁から4番藤本へ押し出し四球。同点。5番久保田がライトへ2点タイムリー。逆転。2死満塁でピッチャー交替、中山。7番水野がこのイニング2本目となる2点タイムリー。9−5
試合終了。中部大第一が大逆転で勝ちました。

正直、力は五分と五分。両サウスポーともいいピッチング。そんな中、7回に享栄が4点を上げて勝ち越した時は勝負あったと思いました。やっぱり東邦に勝ったのは本物だ、と。

そんな中、その裏、2つのベンチのミスがあって勝敗を分けたと思います。
1つ目は恒川投手から島中投手への交替のタイミング。替えるなら、5−2で1死1,2塁となった8番のところ。満塁で投入はコントロールのない島中投手にはかわいそうでした。それか、もう1テンポ遅らすか。

2つ目はその島中投手を替えた直後、1番加藤選手の打席、1死満塁で前進守備を敷いたこと。特に新聞などにこの件は載っていなかったので、真意は分かりませんが、3点リードでも、投手陣に不安があったことへの裏返しだったのかな、と。
ただ、セオリーは3点リードで1死満塁。中間守備で、1つずつアウトを取っていく(あわよくば内野ゴロゲッツー)こと。実際、加藤選手のタイムリーの時、前進守備だったため、2塁ランナーも大きくリードを取っていて、ホームがクロスプレーになるもオブストラクションを取られて2点に。もし中間守備だったら、2塁ランナーは止まったか、ホームでアウトになっていたと思います。もちろん結果論でしたが、相手に焦りを感じ取らせた失策だったと思いました。

その後は流れでどうしようもなかった。まぁ守備位置なんてどうすれば正解なんてないかも知れませんが、余裕を見せてほしかったですね。

中部大第一、久保田投手は力がありました。打っても3安打3打点。上でも楽しみですね。
スタメン唯一の2年生の水野選手。7回に2本のタイムリーは見事でした。ただ2年生ですのであえて言います。打った瞬間にガッツポーズしている暇があったら次の塁を狙ってください。実際に行けるタイミングでしたよ。是非教訓に、新チームを引っ張ってください。

享栄は柴垣さんに変わって、メンタルの面でやっぱり後押しがあったかなって思いました。スイングも秋から見れば変わりましたし。新チームは3番手で投げた中山投手くらいになりますが、素質のある選手はいると思うので、新チームに期待します。