11月7日に阿久比球場で行われた全尾張大会の決勝戦、誠信−愛知啓成の観戦記です。愛知啓成の投手陣を誠信がどう崩すかに注目して観戦しました。

誠信
000001400|5 H10 E2
100011010|4 H8 E1
愛知啓成

誠信
田代(1)9回 132球 被安打8 四死球4 三振4 失点4
愛知啓成
中川(1)5回0/3 70球 被安打6 四球1 三振4 失点1
児玉(10)4回 66球 被安打4 四球2 三振5 失点4

誠信の田代君は右のサイドハンド。秋の中部大第一戦で見ています。小柄ですが、なかなか切れのいい球を投げます。大小のスライダーとシュートを投げていました。

中川投手は左のオーバーハンド。夏の至学館戦での抜群の投球が印象的です。スライダーの切れは一級品。まっすぐも130中盤〜後半くらいは出るので、安定感はあります。
児玉君は先日の東海南戦のがボールが走っていたかな?コントロールもいま一つ決まっていない感じがありました。

(試合経過)

1回表、2本のヒットで誠信がチャンスを作るも無得点。
その裏、先頭の野田が粘って四球を選び、バントヒットなどで無死1,3塁。3番河野のサードゴロで、1塁送球の隙を突いて3塁ランナーがホームイン。1点を先制。
誠信は2〜4回とランナーを出すもチャンスをものに出来ず。
5回裏、1死2塁から1番野田がタイムリー。2−0。
6回表、先頭の滝沢が四球。4番山本がレフト線へ2ベースを放ち、無死2,3塁のところで啓成はピッチャーを児玉にスイッチ。5番加藤秀が犠牲フライを上げ、1点は返すも6,7番を連続三振に仕留め、ピンチを脱します。
その裏啓成は先頭の河野が2ベース。1死3塁から5番林が前進守備の頭を越すポテンヒットがタイムリー。3−1とリードを広げます。尚も、エラー、ヒットで1死満塁としますが、8番9番が倒れ追加点ならず。
7回表、1死1,2塁から2番今枝に送りバントを指示し、2死2,3塁とします。ここで3番滝沢は三振に倒れるも、この球をキャッチャーが逸らし、振り逃げ成立。2死1,3塁から4番の山本が、ストライクを取りに来たまっすぐをとらえ、逆転の3ランホームラン。5−3と誠信が試合をひっくり返しました。
8回裏、啓成は、先頭の中村が四球で出て、5番林に送りバントを命じますが、これが1塁線のバントで、バッターが走塁で守備妨害と取られアウトに。2死から、7番児玉、8番藤原の連打で1点を返し、尚も2死2,3塁も9番熊崎が倒れ、同点ならず。
9回裏も1死からヒットで出るも、3,4番が倒れゲームセット。誠信が全尾張大会を制しました。

一言でいえば4番の差。誠信の4番山本君は5打数4安打1ホームラン。4点に絡む大活躍。啓成の4番中村君はノーヒット、1四球。
ただ、啓成はやはり全体的にバットが振れてない。大きな当たりが河野君の1本だけでしたし。チャンスも活かせなかった。振り逃げ失点→ホームランは野球の怖さそのものですけどね。バント失敗も3つあったし、リズムに乗れなかったですね。
誠信は啓成に比べるとバットが振れていました。球際の弱さなど課題もありますが、エースの田代君は打たれ強いですし、一冬の成長を期待したいです。

両チームとも、甲子園を目指すにはまだまだレベルUPが必要。春に向けての底上げを期待したいです。