9月20日に豊田球場で行われた第2試合、至学館−豊川の観戦記です。
名電を破る金星をあげた至学館。夏のエース格が残る豊川とどういう試合をするかに注目をして観戦しました。

至学館
001000100|2 H10 E4
40120010X|8 H7 E3
豊川

至学館
桐林、加藤、麻王−兼光
豊川
直塚−黒柳

投手成績
至学館
桐林(1)3回2/3 84球 被安打5 四球4 三振1 失点7
加藤(10)3回1/3 33球 被安打1 四球0 三振3 失点1
麻王 1回 11球 被安打1 四球0 三振0 失点0
豊川
直塚(1)9回 157球 被安打10 四死球3 三振10 失点2

桐林君は今年の夏の大会で見ています。この日はボールが走っていなくて、コントロールも良くない。とにかく苦しい投球となってしまいました。とにかくボールから入る投球が多く、テンポも悪くなってしまっていました。
加藤君も夏に一度見ています。右のオーバーハンド。小柄なピッチャーですが、球は速いです。スライダー、フォークも切れていました。
麻王投手も右のオーバーハンド。やや立ち投げ。小柄。腕は振っていますがあまりボールのスピードがない。それが逆にタイミングを外す感じになっていた印象です。
直塚君も夏に見ています。まっすぐは球威があり、目測で137、8kは出ているのでは。スライダーやフォークを投げます。ヒットは結構打たれましたが、タイムリーは許さず。ピンチに強いピッチャーですね。

(試合経過)
1回表、1死からセーフティバントを決め出塁。3番中野がエンドランを決め1死1,3塁としますが、4番荒木が三振。また三振の球の時に3塁ランナーが大きく出てキャッチャーからの送球でアウト。もったいない形で初回を終わります。
1回裏、桐林がコントロールに苦しむ。ヒットと四球2つで1死満塁となり、5番原田がスライダーにうまく合わせてタイムリー。さらに6番土方がスクイズを決めて加点。さらにショート深いゴロでランナーとも重なりボール取れず、エラー。さらに8番直塚にもタイムリーが出てこの回打者一巡で4点を先制。
3回表、1死1、2塁から完全にゲッツーコースのセカンドゴロをトンネル。2塁ランナーホームイン。4−1。しかしこのプレーの時にバッターランナーが大きく飛び出してアウト。またもミスでチャンスを潰します。
3回裏、1死からエラーで出塁。次の初球をワイルドピッチで一気に3塁へ。ここで7番黒柳がスリーバントスクイズを決め5−1。
4回裏、エラーをきっかけに1死満塁から4番松岡が犠牲フライ。5番原田もスライダーを上手く合わせてタイムリー。7−1になったところでピッチャー交代、加藤。後続は絶ちますが大きなリードとなります。
至学館は5回まで毎回の9安打を放つも走塁ミスなどあり、チャンスを活かせません。豊川は逆に相手のミスを確実に得点に繋げています。
7回表、1死1、3塁からセカンドゴロゲッツー崩れの間に1点。7−2
7回裏、1死3塁からスクイズがP正面にいき、ホーム転送タイミングアウトもキャッチャーの守備妨害(ブロックした)を取られホームイン。8−2
6回以降も毎回ランナーを出しながら、タイムリ−が結局打てず、そのまま豊川が勝ちました。

至学館は名電に勝ったということで期待してみたのですが、とにかくミスが多かった。試合的には桐林君が乱調で、また交代機が遅れたことがすべてかな、とも思うのですが、力のある豊川の直塚君の球を打っていたし、チャンスもたくさんあった。それを自分たちのミスで逃しているうちに勝機を失ったと感じる試合でした。あと、とにかくリズムが悪い。バントの格好などで崩そうという意図は伝わるのですが・・・。少し前の名電野球を見ているみたいでした。まぁそういう野球も間違ってはないんですけどね。

豊川はスクイズ3つ。堅い攻めが目立ちました。先頭が出れば確実に送っていたし、きっちりとした野球をやっていた印象。直塚君はややランナーを気にする場面も多かったですが、結果抑えただけに一概に悪いとは言いません。でももっとスイスイ投げたかったところでしょうね。エラーのうち2つは難しい部分のある打球だったので、しっかり守っていたと思います。
野球はこの日見せた、直塚君がしっかり抑えて、打つ方は確実にチャンスを広げて1点を取りに行く形になると思います。こういう野球で準決勝以降、勝機を見出していきたいですね。