6月8日に岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで行われた第4代表決定戦、西濃運輸−王子の観戦記です。
西濃運輸は公式戦初先発の庄司投手、王子は前回西濃運輸を7回1安打で完封した中島投手が先発しました。

西濃運輸
3010000000|4 H7 E1
0110110001|5 H12 E0
王子
(延長10回タイブレーク)

西濃運輸
庄司(14)、落合(19)、石田(11)、森岡(20)−城野
王子
中島(16)、若林(13)、近藤(19)、高島(15)−細川

投手成績
西濃運輸
庄司 4回 83球 被安打6 四球2 三振0 失点2
落合 1回1/3 31球 被安打3 四球1 三振1 失点2
石田 1/3 6球 被安打0 四球0 三振0 失点0
森岡 4回 53球 被安打3 死球1 三振5 失点1(自責点0)

王子
中島 2回2/3 40球 被安打5 四死球2 三振2 失点4
若林 3回1/3 47球 被安打1 死球1 三振5 失点0
近藤 2回 30球 被安打1 死球1 三振0 失点0
高島 2回 23球 被安打0 四球1 三振1 失点0

(出場選手)
西濃運輸
9渡邊(4) 6北野(6) 5野崎(28) D小中(10)→R左向(24)→H柏木(27) 7原田(31)→8 8丹下(23)→H浦岡(22)→7住谷(9) 2城野(2) 4宮田(7)→4大山(0) 9福山(8)
王子
4山口(4) D横川(7)→H廣部(24)→D 5平野(10) 7吉岡(6)→8西山(0) 3宝島(2) 9亀山(1) 8大杉(3)→7 2細川(22) 6前田(5)

(試合経過)
1回表、1死2,3塁から4番小中が2点タイムリー2ベース。2死3塁から6番丹下がタイムリー。西濃運輸が3点を先制。3−0
2回裏、1死1,2塁から7番大杉がタイムリー。3−1
3回表、先頭の3番野崎がソロホームラン。2死2塁でピッチャー交代、若林。4−1
3回裏、無死1,3塁から4番吉岡の1ゴロゲッツー崩れの間に1点。4−2
5回裏、ピッチャー交代、落合。2死2塁から5番宝島がタイムリー。4−3
6回裏、1死2塁から9番前田がタイムリー。ここでピッチャー交代、石田。2死2塁でピッチャー交代、森岡。4−4の同点に。
7回表、ピッチャー交代、近藤。
8回裏、1死1,3塁となるも1番山口、2番廣部を連続三振。ここは森岡が踏ん張ります。
9回終了で決着つかず。タイブレークに突入。
10回表、無死1,2塁から3番野崎が送りバント。1死2,3塁から代打柏木が遊ゴロ。5番原田が四球。代打浦岡が左飛に倒れ得点ならず。
10回裏、無死1,2塁からバント失敗。1死1,2塁から死球。1死満塁から8番細川が大きなセンターフライを放ち、犠牲フライとなってサヨナラ。王子が4年ぶり18回目の都市対抗本戦出場を決めました。

総評

西濃運輸は前回コテンパンにやられた王子の中島投手を初回から攻略。中島投手がいきなり四死球を1,2番に出して乱調傾向にあったのは確かですが、そこから4番の小中選手、6番丹下選手にタイムリー長短打が出て3点を先制。3回には野崎選手に一発が飛び出して中島投手をK.O.。主導権を握ったわけですが・・・。
新人で初先発の庄司投手。MAX146kmのまっすぐを軸に何とか粘って失点したイニングも最少失点で食い止め、4回を2失点で投げ切ります。
西濃運輸としては結果論ですが、森岡投手の投入が同点になってからだったのがもったいなかった。2点リードの5回、もしくは1点リードの6回の頭から行っていれば・・・。最後までそんなに打たれなかっただけに、逃げ切れた可能性も。
8回にヒットで出た猛打賞の小中選手に代走。タイブレークで2本長打を打っていた野崎選手にバント。もちろん1点を取るために仕方ない仕掛けだったかもですが、もったいないと感じました。
中軸に当たりが続いているのは次につながる状態。小中選手が覚醒しつつあるのは打線の中では大きいですよね。連戦で投手は苦しいわけですが、佐伯監督のやりくりに期待ですね。
王子は追いかける苦しい展開でしたが、大きかったのが若林投手の好リリーフ。3回1/3を1安打でほぼ完璧に抑えました。左の多い西濃運輸に変則左腕がはまった形に。近年登板が少なく、西濃運輸に経験者が少なかったのも功を奏したかもですね。この好投に打線が応えて同点に追いつき、近藤投手、高島投手を投入して抑えてタイブレークを制しました。
高島投手は本来投げるべき試合で先発を回避していたので、どこか不安があったのは間違いないと思いますが・・・。9回、タイブレークの10回を抑えるあたりはさすがですよね。
10回のタイブレークの打順を見て、8番の細川選手にいい形で回せば勝てるかな、と思っていました。それくらいチャンスでの細川選手の勝負強さは目を見張るものがあります。期待に応えて犠牲フライを打ったのはさすがでした。優秀選手賞は納得の受賞。おめでとうございます。

王子はこれで4年ぶり18回目の出場。湯浅監督はインタビューで声を詰まらせていました。王子でこれだけ都市対抗出場を逃したのは厳しかったでしょうし、ようやくという思いが強かったんでしょうね。
投手陣がようやく近藤投手頼りという状況から脱却。駒が揃ってきました。補強と合わせていい状態で本戦に向かってほしいですね。

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