7月9日に岡崎球場で行われた第1試合、豊野−愛知啓成の観戦記です。
縁あって応援してきた豊野高校。大会注目左腕の田村投手が、愛知啓成相手にどういうピッチングを見せるか、苦しめるかに注目して観戦しました。

豊野
200100000|3 H9 E1
00010012X|4 H4 E1
愛知啓成

豊野
田村−三浦
愛知啓成
吉口、和田−山本

投手成績
田村(1) 8回 136球 被安打4 四死球8 三振7 失点4
愛知啓成
吉口(20) 8回 104球 被安打7 四球0 三振11 失点3
和田(19) 1回 14球 被安打2 四球0 三振1 失点0

田村投手は左のスリークォーター。この日のMAXは138k。インコースを中心の配球で攻めるピッチング。その代償で変化球が当たってしまうケースが多くなった。
吉口投手は右のサイドハンド。まっすぐはそんなに速くない。スライダーの大小とまっすぐが中心でコントロールがいい。右バッターは打ちにくいピッチャー。
和田投手は左のサイドハンド。まっすぐはなかなか。こちらは左バッターは打ちにくいピッチャーですね。サイドにしては球威がある。

豊野
5近藤 4山口 8深津 1田村 9安田 3堀部 2三浦 6鎌倉(10) 7相馬
愛知啓成
8市川(16) 7森本 5榊原(1) 3加藤潤(5) 9廣木(8) 6木全(4) 2山本(18) 1吉口(20) 4早川(6)

(試合経過)
1回表、先頭の近藤がヒットで出た後、2番の山口のところでバスター成功。送って1死2、3塁から4番田村のところでスリーバントスクイズ成功。エラーも絡み2者生還。豊野が2点先制。
4回表、1死から4番田村が2ベース。5番安田の初球にギャンブルスタートで3盗を決め、1死3塁から5番安田のタイムリー。3−0
4回裏、1死3塁から5番廣木の内野ゴロの間に1点。ここから3連続四球でピンチとなりましたが、ここは田村が踏ん張りました。3−1
7回裏、2死2塁から3番榊原がレフト線へ落ちるタイムリー2ベース。3−2
8回裏、1死2塁から3盗で送球をサードが逸らしてランナーホームイン。更に1死満塁から1番大脇が犠牲フライ。啓成が逆転。4−3
9回裏、2死2塁から内野安打の隙にランナーホーム突くもタッチアウト。啓成が逃げ切りました。
豊野は初回の攻撃が見事でした。1番の近藤選手がヒットで出た後、2番山口選手がバントをやると見せて見事なバスターでヒット。送った後に4番田村選手のところで合ってないと感じたところでスクイズ。相手のエラーも誘うおまけ付きで2点を奪って主導権を握る。
4回の攻撃も田村選手の2ベースの後に、3盗をギャンブルスタートで決める。そしてタイムリー。
9回の攻撃も、2死からのヒットの後、土壇場で盗塁。そして、最後も内野安打の時に隙を突く形でホーム突入。このプレーは冷静だった啓成を褒めるべきプレーだったかと。
とにかく自分たちがやるべきことをすべて出し切った攻撃でした。

ただ守備はもったいなかった。とくに守備位置。愛知啓成の打球方向、田村君のピッチングを含めて考えれば、7回のタイムリーは防げた点。4回の先頭榊原選手の当たりもシングルで止めれたし・・・。
7回、8回の先頭バッターはいずれも振り逃げ。走られたのも含めてキャッチャーの三浦捕手にはきつい試合になってしまいました・・・。まだ2年生。この経験を活かして、田村君が抜ける投手陣を引っ張れるように頑張ってほしいですね。

愛知啓成は選手の登録変更が多く、その選手がスタメンに名を連ねる状態。1番市川選手、キャッチャーの山本選手がそう。投手は20番吉口投手、19番和田投手が登板。スタメンで背番号通りで守ったのはレフトの森本選手のみ。
どうやら故障者などが多かったようですね。そして先手を奪われる展開。ただ、そんな中、吉口投手が中盤以降素晴らしいピッチングで追加点を防ぎ、終盤は相手のキャッチャーの肩が強くないのを見抜き足で攻めて田村投手を揺さぶり逆転。このあたりはさすがでした。
豊野が左バッターが1人だけ、という構成だったのも啓成には良かったかもしれません。和田投手のが球威はあれど、右バッターには捉えられそうな感じもありましたし。
次は愛産大三河。タイプ的には似ていて、今年は戦力的には啓成のが落ちるかな、と。ただ、こういう苦しい試合を勝ち切った経験は大きいでしょうし、実力校同士の好勝負を期待したいですね。

審判さんが避けてない死球をことごとく取ったのは残念でした。スイングして身体に当たったのも死球にしたし・・・。そのあたりは審判で徹底してほしいものです。