10月22日に草薙球場で行われた東海大会の第1試合、麗澤瑞浪−三重の観戦記です。
麗澤瑞浪のアンダーハンドのエース、伊藤智投手がどこまで三重打線を抑えるか、に注目して観戦しました。

麗澤瑞浪
000000000|0 H3 E1
01000000X|1 H5 E0
三重

麗澤瑞浪
伊藤智−竹内
三重
山本、森本、定本−岡田皓

投手成績
麗澤瑞浪
伊藤智(1) 8回 100球 被安打5 四死球3 三振1 失点1
三重
山本(1) 3回 44球 被安打2 四球2 三振2 失点0
森本(10) 4回2/3 57球 被安打1 死球3 三振3 失点0
定本(11) 1回1/3 9球 被安打0 四球0 三振0 失点0

伊藤智投手は右のアンダーハンド。まっすぐはそんなに速くない。意外と荒れ球で、的を絞りにくいタイプ。4回以降は落ち着いて打たせて取るピッチングが出来ていました。
山本投手は右のオーバーハンド。オーソドックスはフォームで、まっすぐはなかなか速い。ボールが浮いていました。
森本投手は左のスリークォーター。まっすぐはまぁまぁ。フォロースルーが大きいフォーム。ランナー出すとばたつきました。
定本投手は右のオーバーハンド。まっすぐはなかなか速い。

スタメン
麗澤瑞浪
4水谷 7中川 8平沢 3伊藤若 9梶田 6村田 2竹内 5宮内 1伊藤智
三重
9岡田皓 8梶田 3西尾 5永井 4和辻 7別所(17) 6桐田(16) 2岡田啓 1山本

(試合経過)
2回表、四球2つのランナーで2死1,3塁とし、1塁ランナーがスタート。挟まれて3塁ランナーの生還を狙うも、3塁ランナーが離れたところですぐに3塁に投げて挟んでアウトに。三重の対応が上手かった。
2回裏、1死から死球で出たランナーを送って2死2塁とし、8番岡田啓がタイムリー。三重が先制。
3回表、2死から1番水谷のヒット、2番中川の2ベースで2死2,3塁とチャンスを作り、3番平沢はライトへヒット性の当たりを放ちましたが、ライトが上手く取って得点ならず。
8回表、1死から1番水谷が2ベース。2番中川のところで3盗を決め、カウント3ボールからスクイズを仕掛けるも空振り。ランナー憤死でチャンスを逸す。その後死球で2死1塁となったところでピッチャー交替、定本。1−0。
三重が逃げ切り、2回戦進出。
三重高校は基本センターから逆方向のバッティング。この打撃は速球派には対応しやすいのですが、ゆるいサウスポーやアンダーハンドには相性が悪い。特に左バッター。三重は1番から7番まで左がスタメンで、もろにその弊害が出た試合でした。
2回に数少ない右バッターの岡田啓選手がタイムリーを打ってくれたから良かったものの、結局1点どまり。選手個々の素質は明らかに三重のが上っぽかったのですが、苦しい試合となりました。
そんな中、3投手を効果的につないで逃げ切れたのが良かった。継投は難しい部分もあると思いますが、上手かったですね。

麗澤瑞浪は粘って狙い通りの接戦に持ち込みましたが、打線がやや非力。少ないチャンスを足や小技で活かそうとしましたが、相手のプレーが一枚上でした。
ただ、8回のスクイズは・・・。カウント3ボールからやるのは悪くない。ただ、明らかにこの回ボールがばらついていて、ランナー出すと抜け球が出ていたので、あせらずじっくりとやれていたら・・・。完全なボール球だったので、もっとチャンスを拡大出来たのに、と思いました。
麗澤瑞浪は初の東海大会で健闘。こういう戦いを経てレベルが上がっていくといいですね。

三重は苦しい試合展開をものにして、勢いにのった印象。静岡戦は左ピッチャーに左打線がどう立ち向かうか、注目になりますね。