11月9日に瑞穂球場で行われた愛知大学野球2部3部の入替戦、名古屋学院大(3部優勝)−愛知学泉大(2部最下位)の観戦記です。
名院大は春に見て好投手と感じた嶽野投手、学泉大も同じく好投手を思った安江投手の投げ合いに期待して観戦しました。

名院大
0100001011|4 H8 E3
0000020100|3 H5 E2
学泉大
(延長10回)
名院大
嶽野、宮本、柏谷、小阪−谷岡、田邊
学泉大
安江、本山−佐藤、南崎

投手成績
名院大
嶽野 4回 61球 被安打0 四死球5 三振4 失点0
宮本 2回 28球 被安打2 四球0 三振2 失点2
柏谷 2回 34球 被安打3 四球0 三振1 失点1
小阪 2回 26球 被安打0 四球1 三振2 失点0
学泉大
安江 9回2/3 156球 被安打8 四球1 三振7 失点4
本山 1/3 3球 被安打0 四球0 三振0 失点0

嶽野投手は今年の春の新人戦で見ています。右のオーバーハンド。下半身がどっしりとしています。上背はありませんがかなり上から投げるピッチャー。まっすぐはかなり速い。また動いているように感じます。フォームは全く違いますが、ヤクルトのライアン小川投手のイメージに近いです。日進高校出身の2年生。
宮本投手は左のオーバーハンド。まっすぐはなかなか。こちらも同じ新人戦で見ています。高知高校出身の2年生。
柏谷投手は左の変則スリークォーター。まっすぐはまぁまぁ。春の入替戦で見ています。一宮興道出身の3年生。
小阪投手は右のスリークォーター。まっすぐはまぁまぁ速い。いなべ総合出身の3年生。
安江投手は岐阜中京出身の3年生。春に見ています。右のオーバーハンド。序盤は切れがいま一つかな?と思いましたが中盤以降は安定してきました。まっすぐはなかなか速い。
本山投手は岡崎工出身の2年生。右のオーバーハンド。高校時代の夏に見て以来

スタメン
名院大
8清水 4室屋 D平谷 3長棟 9村岡 7宮林 6三木 5山田航 2谷岡 P嶽野
学泉大
8神谷 3輿那覇 5竹尾 D矢田 2佐藤 9永山 7伊藤 6藤浪 4松下 P安江

(試合経過)
2回表、1死2塁から6番宮林がレフトオーバータイムリー2ベース。名院大が先制。
5回裏、ここまでノーヒットで抑えていた嶽野投手から宮本投手にスイッチ。四死球が序盤から多くて、確かに不安定でしたが、驚きました。替わった5回は3人で抑えます。
6回裏、先頭の1番神谷がチーム初ヒットで出塁。犠打のあと、3番4番がともにエラーで出塁して1死満塁に。ここで5番佐藤がライトへ浅めのフライ。ただ、取った体制が悪く、3塁ランナーが突っ込んでホームイン。さらに2死1、2塁から6番永山がタイムリー2ベース。学泉が逆転。2−1
7回表、無死1塁から5番村岡が2ナッシングから11球粘り、14球目でヒットを放ち1、3塁。ここで6番宮林が犠牲フライ。同点。ただ、この時に1塁ランナーが2塁タッチアップを狙ってタッチアウト。同点止まりに。
8回裏、2死2塁から5番佐藤のセンターへ抜けそうなあたりをセカンドが止めて1塁へ投げるもセーフ。その間にセカンドランナーがホームへ突っ込み間一髪セーフ。学泉大が勝ち越し。
9回表、1死1、3塁から5番村岡が犠牲フライ。同点。
9回裏、2死2塁から2番與那覇のレフト線への大きなフライ。浅めに守っていたレフト宮林は背走しながらジャンプして好捕。ファインプレーでサヨナラのピンチを救います。
延長10回表、2死から1、3塁とチャンスを作り3番平谷がタイムリー。名院大が勝ち越し。ここでピッチャー交替、本山。後続は断ちます。
そのまま名院大が抑え、先勝しました。

とにかく面白い試合でした。

まず最初の試合のポイントは、ノーヒットできていた嶽野投手を4回で降ろしたこと。これは驚きました。確かに3回4回と2つずつ四死球を出して、不安定な部分は出していましたが、思い切った交替だな、と思いましたね。結局そこから継投でしのぐことになったので、名院大にとって成功だったかどうかは分かりませんが。

6回裏では1死満塁からの犠牲フライ。正直浅いと思ったのですが、外野の取った体制が悪かった。そこをしっかりとスタートを切って同点にした判断は素晴らしかった。

7回表、無死1,3塁からの犠牲フライ。この時1塁ランナーがスタートを切ってアウトに。もったいないプレーでしたが、9回に同じ1,3塁での犠牲フライで1塁ランナーが2塁を陥れているんですよね。こういうプレーは普段から狙ってやっているのでしょう。一つでも塁を狙う姿勢はいいと思います。

8回裏の2死2塁でのセカンドゴロ。正直抜けてもおかしくないプレーだったので、止めた時点でいいプレー。ただ、1塁は間に合わないタイミングだったので、2塁ランナーのホーム突入を頭に入れてほしかったですが、1塁に投げてセーフになる間にホームインを許す形に。つい習性で投げてしまうんでしょうけどね。もったいないといえばもったいない。

9回裏の2死2塁でのレフト宮林選手のファインプレー。正直サヨナラかと思った当たりでした。この試合の勝利の一番のプレーでしたね。打つ方でも1安打2打点。MVPですね。

安江投手もいいピッチングをしていただけに、替え時など難しかったですね。2部と3部では大違いですし、必死のプレーが素晴らしかった。
名院大の選手たちが春の悔しさを活かした結果かな、と思う試合でした。