7月26日に小牧球場で行われた準々決勝第2試合、愛工大名電−愛産大工の観戦記です。
不調と言われる名電の濱田投手に愛産大工打線がどこまで打てるかに注目して観戦しました。

愛工大名電
100100000|2 H7 E2
010000000|1 H9 E3
愛産大工

愛工大名電
濱田−中村
愛産大工
関、工藤、櫻本−神谷

投手成績
愛工大名電
濱田(1) 9回 140球 被安打9 四死球7 三振8 失点1
愛産大工
関(1) 6回 106球 被安打6 四死球4 三振1 失点2
工藤(10) 2回 35球 被安打0 四球2 三振2 失点0 
櫻本(11) 1回 17球 被安打1 四球0 三振0 失点0

濱田投手は左のオーバーハンド。最初投球練習を見た時はまぁまぁいい感じかな?と思いましたが、愛産大工にかなり合わされていました。5回くらいからまっすぐが来だした印象でした。
愛産大工の関投手は右のオーバーハンド。序盤は結構狙い打ちされている感じでしたが、3回くらいからボールが走ってきました。
工藤投手は右のオーバーハンド。まっすぐはかなり速い。2年生ですが、球威があって楽しみなピッチャー。
櫻本投手は左のオーバーハンド。まっすぐはそこそこ速い。荒れ気味ですけど、それも持ち味かな。

スタメン
愛工大名電
4木村 5中野 6佐藤 3鳥居 9松岡(16) 7松居 8荒木 1濱田 2中村
愛産大工
9安藤 5小澤 4服部 7江森 8山本 3稲本 6真鍋 2神谷 1関

(試合経過)
1回表、1死1、3塁から1塁ランナースタート。キャッチャーからの送球が悪送球となりランナーホームイン。名電が先制。この時1塁ランナーは3塁狙ってタッチアウト。そこから4番鳥居5番松岡が連打でさらにチャンスを作ったものの、6番が倒れ1点どまり。
1回裏、1死から2番小澤3番服部が連打で1,2塁も4番江森がゲッツー。
2回表、2死2塁から1番木村のセンターへ抜けそうなあたりをセカンドが良く取って1塁へ。送球1バウンドも1塁手も上手くとってファインプレーでしのぎます。
2回裏、ヒットと四球2つで1死満塁。三振で2死満塁後、1番安藤がライトへタイムリー。同点。
3回裏、2死2塁から6番稲本が三遊間へショート内野安打も、2塁ランナーがオーバーランをしたところを冷静に見ていて三塁に投げてアウトに。
4回表、2死から8番濱田がセンターバックスクリーン右に打ち込むソロホームラン。名電が勝ち越し。2−1
5回裏、2死から打撃妨害の判定からエラー死球で満塁も、8番が倒れ0点。
7回表、ピッチャー交替、工藤。先頭の木村に四球。2番中野の犠打をサードが送球エラーで無死1,2塁。ここで3番佐藤をショートゴロゲッツー。4番鳥居を歩かせて5番松岡を内野ゴロでピンチをしのぎます。
8回裏、先頭の稲本が2ベース。7番真鍋が送れずスリーバント失敗。8番神谷四球の後、代打山田1番安藤が連続三振。ここは濱田がしのぎます。
9回表、ピッチャー交替、櫻本。1死から1番木村がセンターへのヒットを好走塁で2ベースに。2番中野のサードの頭を超えそうなあたりをジャンプ一番でキャッチしダブルプレー。
9回裏、1死から3番服部が四球。4番江森がヒットでつなぎ1死1,2塁。5番山本の3球目に素晴らしいスタートでダブルスチールを仕掛けるもバッターがライトフライを打ってしまい、ランナー釘付け。6番稲本が死球で2死満塁。7番真鍋のセカンドオーバーハーフライナーを名電木村がスーパーキャッチ。名電が辛くも勝ちました。
濱田投手は苦しいピッチングが続きました。序盤はいい当たりをかなりされてよりいい球を投げようと四球も増えて・・・という感じで苦しんでいました。
報道でトルネードにして戻った、とありましたが、5回くらいからあきらかにまっすぐの伸びが良くなったのは分かりました。ただ、終盤まで四死球が多かったあたりが気になります。どこまでこの後修正出来るか、注目ですね。
中村捕手のリードも光りました。上手く相手の狙いを外している印象でしたね。

最後のプレーは圧巻。打った瞬間はサヨナラ打と思いました。それを自分の後方の難しいあたりを掴み取った木村選手はすごかった。勝利を掴み取ったプレーは鳥肌がたちました。
その木村選手の9回の走塁とかさすがでした。こういうプレーはもっとみたい。

見たくないのは、審判に対しての抗議。打撃妨害とか微妙な判定だったのはたしかですけど、いちいち抗議。ファールの判定に対しての抗議とか。見苦しいのでやめてほしいです。

愛産大工はまず投手陣が良く踏ん張りました。連投の関投手がどうかな?と思いましたが、中盤以降良く踏ん張りました。濱田選手の一発が痛かったですけど、そこまで響く一発に思えなかったし・・・。リリーフした2投手ともども、名電打線を2点に抑えたのは立派。
工藤投手は2年生ですし、秋からも注目のピッチャーになりそうです。

打つ方は要所でバントを決めきれなかったのが響いた形ですけど、9回にダブルスチールを仕掛けるなど、思い切った攻めは光りました。ほんとに最後に抜けなかったのは運。その運をどうつかんでいくかが甲子園のカギなんでしょうね。

最後に。
試合終了後、スタンドに残っていたら、愛産大工のスタンドの選手が泣きながらごみ拾いを行っていました。その光景にすごく感動しました。
そういう姿というのは必ずいつか報われる時がくると思います。また、応援したいと思いました。

ありがとうございました。