10月24日に松阪球場で行われた第2試合、三重−享栄の観戦記です。
ホームの利がある三重に享栄がどう挑むかに注目して観戦しました。

三重
0000000132|6 H10 E1
0002200000|4 H11 E2
享栄

三重
三浦−中原
享栄
杉本、若尾−古屋
投手成績
三重
三浦(18)10回 138球 被安打11 四死球5 三振5 失点4
享栄
杉本(1)9回2/3 128球 被安打10 四球3 三振4 失点6
若尾(11)1/3 4球 被安打0 四球0 三振0 失点0

三重高校の三浦君は右のスリークォーター。1年生ながら、まっすぐはまぁまぁ速く、力があります。左バッターへのクロスファイアは相当打ちにくい球ですね。
享栄の杉本君は序盤抜け球が多く、制球が定まりませんでしたが、牽制を多く投げて調整していました。変化球が多めでうまく打ち取っていました。

(試合経過)
1回表、先頭の山口にストレートの四球。そこから盗塁やワイルドピッチを挟み、2番の天野も四球を出して無死1,3塁の大ピンチを招きます。ここで多く牽制を挟み徐々にコントロールを取り戻し、内野フライ2つと外野フライに打ち取って、なんとか凌ぎます。
4回まで毎回ランナーを許しながら凌いでいた享栄杉本。
4回裏、1番神谷が四球。送った後、3番杉本がヒットで1死1、3塁とし、4番神鳥がレフトへ技ありのタイムリー2ベース。レフトがクッションを誤り1塁からもホームイン。享栄が2点を先制します。
5回表、1死3塁からショートゴロでランナーがホームに突っ込みますが、タッチアウト。三重はチャンスを活かせません。
5回裏、1死1、2塁から1番神谷の初球にエンドラン。サードゴロで間に合わないセカンドへ投げ、しかも悪送球。2塁ランナーホームイン。更に2死2、3塁からワイルドピッチで1点。4−0
8回表、2死2塁から3番地主がレフトへタイムリー。4−1
9回表、無死1、3塁で7番三浦がレフトオーバー2点タイムリー2ベース。更に1死3塁からセンターへ犠牲フライ。土壇場で三重が追い付きます。
10回表、1死3塁から4番道貝がレフト線タイムリー2ベースでついに逆転。5番古市のサードゴロを悪送球。ボールがこぼれる中2塁ランナーホームイン。2死2塁でピッチャー交替、若尾。6−4
最後2死満塁まで行きましたが三重がそのまま勝ちました。
享栄はもったいないというか・・・。
杉本君は初回から抜け球が多く、前日の疲れが残っている状況に思えました。しかし、そこから多く牽制を挟みつつ、変化球主体の投球でうまく三重打線をかわして行きました。見事な投球術だったと思います。
ただ、元々スタミナに不安を抱えているピッチャーなのですが、8回くらいからボールが上ずっていました。せっかく若尾君という力のある、しかも中京大中京戦で修羅場を経験し乗り越えたピッチャーがいるのですから、9回頭からスパッと替えていれば・・・。もちろんタラレバになりますが、もともと交代の際はライトに杉本君を入れるわけですから、最悪戻せるし、替えてほしかった。そうすれば逃げ切れた可能性は高かったと思います。
9回の先頭の内野安打もアウトのタイミングをセーフにされましたし・・・。観客の後押しもあって、飲み込まれた感じも強かったように思います。
なんだかんだゲッツーも多く、追加点が取れなかったあたりも響きましたね。

三重は5回のお粗末な守備もあってどうにも好きにはなれないチームです。
でもホームタウンデジションがあったとはいえ、粘りは見事でした。ピッチャーの三浦君は1年生ですが力がありますし、注目したいピッチャー。
1番山口君の俊足は目立っていました。