9月20日に熱田球場で行われた第2試合、愛工大名電−愛産大工の観戦記です。
大会前から前評判の高かった名電に、高い地力でここまで勝ちあがった愛産大工が挑む注目の一戦。期待通りの接戦になりました。

愛工大名電
012001000|4 H11 E0
200001101|5 H10 E0
愛産大工

愛工大名電
余語、久野―石川
愛産大工
木村成、水野駿―井上

(試合経過)
1回表、名電は死球で出塁するも、エンドランでややアンラッキーなライナーゲッツー。3人で攻撃を終わります。
その裏、愛産大工は先頭の打田が死球で出塁すると、2番三輪がバスターを成功させ、犠打野選も絡んで無死満塁。4番木村成、5番馬場が連続犠牲フライで2点を先制します。
2回表、中沢の2ベースの後、2者が倒れるも、2死3塁から7番川島がタイムリー。2―1とします。
2回裏、2死からヒットとエンドランで1,3塁にするも、2番が倒れ追加点ならず。
3回表、2死1塁で4番中沢がライト場外へホームラン。名電が逆転。3―2。
4回表は四球とヒットで1死1,3塁にするも、1,2番が倒れ0点。
愛産大工は4回に先頭を出すもバント失敗もあり、3〜5回はチャンスを作れず。
6回表、先頭6番林が高めのボール球をやや強引に引っぱたき、ライナーでホームラン。ヒットと四球ワイルドピッチで2死2、3塁となったところで、先発の木村成をあきらめピッチャーを水野駿に交替。水野駿は期待に答えて、このピンチを踏ん張ります。
6回裏、1死から連打とバッテリーエラーで1死2、3塁とし、7番鈴木のセカンドゴロの間に1点。4―3。
7回裏、2死ランナーなしから、2番三輪、3番水野翔の連打で2死1、3塁。4番木村成がタイムリー2ベースで愛産大工が同点に追いつきます。名電はここでピッチャーを久野にスイッチ。久野もこのピンチを踏ん張ります。
名電は8回、9回と先頭バッターを出しますが、後一本が出ません。
9回裏、2死2塁から3番水野が前進守備の外野の頭を越すサヨナラタイムリー。愛産大工が激闘を制しました。

まず、名電はこの試合ではバントをしませんでした。いや、送りバントは必要な場面ではしていましたが、バントの構えで揺さぶってみたり、ただいたずらにランナーを送ってみたりといった、誰彼かまわずにバントする姿はありませんでした。
そしてとにかくバッターのスイングが鋭い。打球が速い。久々に強打の名電を見せてもらいました。
それでも勝てないところが野球の難しいところ。ピッチャーもそんなに悪くなかったし、立ち上がりの失点でなかなか主導権を握れなかったのが最後に響いた感じではありました。バント失敗もありましたが・・・。
終盤見せた足を使った攻めを中盤で出来ていれば面白かった。
強いチームでしたので、もう少し先を見たかったチームです。
願わくば、これでまたバントばかりする野球に戻らないことを祈ります。

愛産大工はすばらしい粘りでした。掴んだチャンスで一つ一つものに出来たことが勝因かと思います。この勢いを東邦戦に持ち込みたかったですが・・・。
2枚の投手は力がありますし、打線は木村成君が凄いですから、前後がどれだけカバーできるか。春に、またどれだけ力を付けているか、楽しみなチームです。